千代田区 税理士

共働きの場合の生計を一にするとは?

共働き夫婦が増える中で、「生計を一にする」という言葉の意味を正しく理解していますか?

夫婦それぞれが収入を得ている場合、税金の面でどのように扱われるのか気になりますよね。「生計を一にする」という言葉は、所得税法や相続税法などでよく使われますが、具体的にどのような状態を指すのでしょうか。

同居していれば「生計を一にする」と言えるのか、逆に別居していれば「生計を一にする」とは言えないのか。共働き夫婦の収入を、どのように管理すれば節税につながるのか。

本記事では、「生計を一にする」の定義から、共働き夫婦に関する具体例、税法上の取り扱いまで、わかりやすく解説します。「生計を一にする」についての理解を深めることで、賢く節税し、豊かな暮らしを実現するヒントが見えてくるはずです。

「生計を一にする」とは

定義と意味

「生計を一にする」とは、日常生活の資を共にすることを意味します。つまり、同じ家計で生活費を賄っている状態を指します。これは、所得税法や相続税法などの税法で用いられる重要な概念です。

「生計を一にする」かどうかは、家族間の金銭的なつながりや生活実態によって判断されます。具体的には、同じ財布から生活費を出していたり、収入を共有していたりする場合が該当します。

ただし、「生計を一にする」と認められるためには、単に金銭的な面だけでなく、精神的な結びつきも必要とされます。家族として、お互いの生活を支え合い、助け合っている関係性が求められるのです。

同居・別居の影響

「生計を一にする」かどうかの判断において、同居しているかどうかは重要な要素ですが、必ずしも決定的ではありません。同居していなくても、生活費を定期的に送金していたり、休暇中に一緒に過ごしたりしている場合は、「生計を一にする」と判断されることがあります。

逆に、同居していても、家計を完全に分けていて、互いに独立した生活を送っている場合は、「生計を一にする」とはみなされません。例えば、親子で同じ家に住んでいても、それぞれが自分の収入で生活し、家賃や光熱費を分担しているような場合です。

つまり、「生計を一にする」かどうかは、形式的な同居・別居だけでなく、実質的な生活の共同性や経済的な一体性を総合的に判断する必要があるのです。

共働き夫婦における「生計を一にする」の適用

共働き夫婦の生活費の管理

共働き夫婦の場合、夫婦それぞれが収入を得ていても、生活費を共同で管理し、家計を一つにしていれば、「生計を一にする」と判断されます。例えば、夫婦の収入を一つの口座に入れて、そこから生活費を出しているような場合です。

ただし、生活費の管理方法は夫婦によって様々です。割合を決めて生活費を分担していたり、使途によって支払う人を分けていたりする場合もあるでしょう。大切なのは、家族としての共同性や一体性が維持されていることです。

生活費の詳細な管理方法よりも、夫婦で協力して家計を運営し、お互いの生活を支え合っているかどうかが、「生計を一にする」かどうかの判断基準となります。

収入の別管理と「生計を一にする」の関係

一方で、共働き夫婦が収入を完全に別々に管理している場合は、「生計を一にする」とはみなされない可能性があります。例えば、夫婦それぞれが自分の収入で生活し、家賃や光熱費なども別々に支払っているような場合です。

ただし、収入を別管理していても、一部の生活費を共同で負担していたり、お互いに経済的に助け合ったりしている場合は、「生計を一にする」と判断される余地があります。家族としての精神的な結びつきや、生活の一体性が維持されているかどうかが重要なポイントとなります。

収入の別管理は、「生計を一にする」かどうかを判断する上での一つの要素ではありますが、それだけで決定的なわけではありません。夫婦の生活実態を総合的に判断する必要があるでしょう。

「生計を一にする」家族の具体例

同居している家族

同居している家族は、原則として「生計を一にする」と判断されます。例えば、親と未婚の子供が同居していて、親の収入で生活費を賄っている場合などです。

ただし、同居していても、家計を完全に分けていて、互いに独立した生活を送っている場合は、「生計を一にする」とはみなされません。大学生の子供が、アルバイト収入で自分の生活費を賄っているような場合が該当します。

同居家族が「生計を一にする」かどうかは、生活費の負担関係や、家族としての一体性を総合的に判断する必要があります。形式的な同居だけでなく、実質的な生活の共同性が重要なポイントとなるのです。

別居しているが生活費を送金している家族

別居していても、生活費を定期的に送金している家族は、「生計を一にする」と判断されることがあります。例えば、子供が進学や就職で一人暮らしをしていて、親が仕送りをしている場合などです。

また、単身赴任で別居している家族も、「生計を一にする」と判断されます。家族の生活費を送金していて、休暇中には一緒に過ごしているような場合が該当します。

ただし、別居家族が「生計を一にする」かどうかは、送金の頻度や金額、生活の一体性などを総合的に判断する必要があります。単発的な仕送りや、家族としての交流が希薄な場合は、「生計を一にする」とはみなされない可能性もあるでしょう。

「生計を一にする」家族に該当しない具体例

同居しているが家計を完全に分けている場合

同居していても、家計を完全に分けている家族は、「生計を一にする」とはみなされません。例えば、親と成人した子供が同居していて、それぞれが自分の収入で生活し、家賃や光熱費を分担しているような場合です。

また、二世帯住宅に住んでいて、生活空間は共有しているものの、家計は別々に管理している場合も、「生計を一にする」とは判断されません。家族としての交流はあっても、経済的な一体性が認められないケースが該当します。

同居家族が「生計を一にする」かどうかは、形式的な同居だけでなく、生活費の負担関係や、家族としての精神的な結びつきを総合的に判断する必要があります。家計の分離は、「生計を一にする」と認められない重要な要素の一つなのです。

同棲や事実婚で法律上の婚姻関係がない場合

同棲カップルや事実婚の場合、たとえ生活を共にしていても、法律上の婚姻関係がなければ、「生計を一にする」とはみなされません。夫婦として認められるためには、婚姻の届け出が必要だからです。

ただし、事実婚の場合、一定の条件を満たせば、遺族年金などの社会保障の対象になることがあります。しかし、税法上は原則として婚姻関係がない以上、「生計を一にする」とは判断されません。

同棲や事実婚の場合、たとえ生活費を共同で負担していても、法的な婚姻関係がない以上、税法上のメリットを受けることはできないのです。「生計を一にする」と認められるためには、婚姻届の提出が不可欠な要件となります。

税法上の「生計を一にする」の適用場面

所得税における扶養控除

所得税の計算において、「生計を一にする」親族がいる場合、一定の条件を満たせば、扶養控除を受けることができます。扶養控除とは、扶養親族一人につき一定の金額を所得から控除できる制度です。

扶養控除の対象となる扶養親族は、原則として、納税者と生計を一にし、合計所得金額が48万円以下である必要があります。ただし、配偶者は扶養親族に含まれず、配偶者控除や配偶者特別控除の対象となります。

扶養控除を受けるためには、確定申告や年末調整で、扶養親族の名前や生年月日、続柄などを記入する必要があります。「生計を一にする」親族がいる場合は、扶養控除を適切に活用することで、税負担を軽減することができるのです。

医療費控除の適用

医療費控除とは、納税者本人や「生計を一にする」家族のために支払った医療費が一定額を超える場合、その超える部分を所得から控除できる制度です。医療費は、治療費や薬代、介護サービスの対価などが対象となります。

医療費控除を受けるためには、確定申告で医療費の明細を記入し、領収書等を添付する必要があります。この際、「生計を一にする」家族の医療費も合算して申告することができます。

例えば、夫が妻の医療費を支払った場合、夫婦が生計を一にしていれば、夫の医療費控除の対象となります。「生計を一にする」家族の範囲を正しく理解し、医療費控除を適切に活用することが重要です。

相続税における小規模宅地等の特例

相続税の計算において、「生計を一にする」家族が相続した小規模宅地等については、一定の条件を満たせば、評価額が減額される特例があります。小規模宅地等とは、被相続人の居住用宅地や事業用宅地、貸付用宅地などを指します。

この特例の適用を受けるためには、相続人が被相続人と生計を一にしていた等の要件を満たす必要があります。ただし、被相続人の介護施設への入所等により別居していた場合は、「生計を一にする」と判断されないことが多いようです。

小規模宅地等の特例は、相続税の負担を大幅に軽減できる制度ですが、「生計を一にする」の判断が難しいケースもあります。特例の適用を検討する際は、専門家に相談するなどして、慎重に判断する必要があるでしょう。

共働き夫婦の税務上の注意点

配偶者控除と配偶者特別控除の適用条件

共働き夫婦の場合、配偶者の所得金額によって、配偶者控除や配偶者特別控除の適用条件が異なります。配偶者控除は、配偶者の合計所得金額が48万円以下の場合に適用できます。一方、配偶者特別控除は、配偶者の合計所得金額が48万円超133万円以下の場合に適用できます。

配偶者控除や配偶者特別控除を受けるためには、原則として、配偶者と生計を一にしている必要があります。共働き夫婦が、それぞれの収入で生活費を分担している場合でも、生計を一にしていると判断されれば、控除の対象となります。

ただし、配偶者の所得金額が103万円を超える場合は、配偶者控除の適用はありません。共働き夫婦は、お互いの所得金額を把握し、適切な控除を受けられるよう、確定申告や年末調整の際に注意が必要です。

医療費控除の申請方法

共働き夫婦が医療費控除を受ける場合、生計を一にしていれば、どちらかが支払った医療費を合算して申告することができます。例えば、夫が妻の医療費を支払った場合、夫の確定申告で医療費控除を受けることが可能です。

医療費控除の申請方法は、確定申告の際に、医療費の明細を記入し、領収書等を添付する必要があります。この際、「生計を一にする」配偶者や家族の医療費も合算して申告します。

共働き夫婦は、お互いの医療費を把握し、適切に申告することが重要です。医療費控除は、所得税や住民税の負担を大幅に軽減できる制度なので、上手に活用したいものです。申請の方法や必要書類などについては、税務署や税理士に相談するのも良いでしょう。

共働き夫婦の「生計を一にする」のまとめ

「生計を一にする」とは、同じ家計で生活費を賄っている状態を指します。共働き夫婦の場合、それぞれが収入を得ていても、生活費を共同で管理し、家計を一つにしていれば、「生計を一にする」と判断されます。

一方で、収入を完全に別々に管理している場合は、「生計を一にする」とはみなされない可能性があります。ただし、一部の生活費を共同で負担していたり、お互いに経済的に助け合ったりしている場合は、「生計を一にする」と判断される余地があります。

「生計を一にする」かどうかは、税法上のメリットを受けられるかどうかに影響します。共働き夫婦は、お互いの収入や生活実態を把握し、適切な申告を行うことが大切です。「生計を一にする」の意味を正しく理解することで、節税につなげられるでしょう。

項目 ポイント
「生計を一にする」の定義 同じ家計で生活費を賄っている状態
共働き夫婦の「生計を一にする」の判断基準 生活費の共同管理、家計の一体性
収入の別管理と「生計を一にする」の関係 完全別管理の場合は「生計を一にする」と判断されない可能性あり
「生計を一にする」の税法上の影響 扶養控除、配偶者控除、医療費控除などの適用条件に関わる
千代田区の税理士事務所
千代田区で評判の税理士をお探しでしたら川口税理士事務所にお任せ下さい。
開業・確定申告・経理代行・記帳代行・給料計算まで税理士が幅広く対応します。
お電話でのお問い合わせ
03-5577-6634
受付時間 平日 10:00~17:00