千代田区 税理士

社長の横領発覚!税務署の調査と会社の対処法

社長が会社のお金を横領した疑いがある…。そんな時、どうすればいいのでしょうか。

もしかしたら、あなたは今、千代田区にある会社の経理担当者かもしれません。あるいは、顧問税理士として社長の不正を見抜く立場にあるのかもしれません。いずれにしろ、社長の横領が発覚した時、会社はどのような対応を取るべきなのでしょうか。

税務署の調査で不正が明らかになった場合、会社にはどんな影響が及ぶのでしょうか。また、再発防止に向けて、どのような社内体制を整える必要があるのでしょうか。

社長の横領は、会社の存続をも脅かしかねない重大な問題です。しかし、適切な対処方法を知ることで、危機を乗り越え、より強い会社に生まれ変わることができるはずです。

本記事では、社長の横領が発覚した際の会社の対処法について、税務や法律の専門家の知見を交えながら、具体的にお伝えします。是非最後までご一読ください。

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社長による横領とは何か

税務上の横領の定義と具体例

横領とは、自分が管理している会社の財産を無断で着服し、私的に流用することをいいます。税務上、社長による横領が発覚した場合、会社に大きな影響を及ぼすことになるでしょう。例えば、千代田区にある会社の社長が、会社の売上金を自分の口座に移して私的に使ったり、経費を水増しして差額を着服したりするケースが考えられます。このような行為は、社長の立場を悪用した背任行為であり、会社に損害を与える不正な行為といえるでしょう。

社長による横領は、業務上横領罪に問われる可能性があります。これは、会社から物品の販売や金銭の管理を任されている者が、その任務に背いて会社の財物を横領した場合に成立する罪です。刑法上は10年以下の懲役に処されることになっており、社長といえども容赦なく罰せられることになります。

税理士の立場からみると、社長による横領は、会社の経理や税務に大きな影響を及ぼす問題だといえます。横領が発覚すれば、過少申告や脱税といった税務上の問題に発展する恐れがあるからです。社長は会社の代表者として、適正な経理と納税の義務を負っているということを肝に銘じる必要があるでしょう。

横領発生の原因と背景

社長による横領が発生する原因としては、まず社長の経営者としてのモラルの欠如が挙げられます。会社の金を私的に流用することは許されない行為だという意識が希薄で、「会社のお金だから少しくらい使っても問題ない」といった考えから安易に横領に手を染めてしまうケースがあるようです。

また、社長に対する牽制機能の不全も横領を招く背景として指摘できます。本来、社長の独断専行を防ぐためには、取締役会や監査役といった機関によるチェックが必要不可欠です。しかし、形骸化したガバナンス体制のもとでは、社長の横領が見過ごされてしまう危険性が高まるでしょう。

さらに、社内の内部統制や経理システムの不備も横領の温床になりがちです。例えば、経費精算の適切なルールがなかったり、支出の証憑を適切に保管していなかったりすると、社長が会社のお金を不正に流用しても発見されにくくなってしまいます。こうした状況が長年放置されると、「いつもやっているから大丈夫」と社長が思い込み、横領が常態化してしまうことにもつながりかねません。

以上のように、社長による横領は、社長個人の資質の問題だけでなく、会社の組織的な脆弱性にも起因するといえそうです。横領を防ぐためには、社長のモラル向上とともに、ガバナンスの強化や内部統制の整備などの対策が欠かせません。日頃から税理士や専門家の助言を受けながら、会社の健全経営に取り組んでいくことが重要だといえるでしょう。

税務署の調査で社長の横領が発覚するケース

税務調査で横領がばれる理由

税務署による税務調査は、会社の申告内容の適正性を確認するために行われるものですが、この調査の過程で社長の横領が発覚するケースが少なくありません。例えば、千代田区の税務署が管内の会社に税務調査に入った際、経費の中身を詳しく確認したところ、社長による架空経費の計上や私的流用が明らかになったといった事例があります。

税務調査で横領がばれる理由としては、まず経理処理の不自然さが挙げられます。社長が横領した金額を経費に計上すると、その分だけ会社の利益が減少し、納税額も少なくなります。しかし、税務署の調査官は、業績の割に経費が多すぎたり、特定の勘定科目に不自然な支出が集中していたりする点に着目し、横領の可能性を疑うわけです。

また、税理士による確認が不十分なことも、横領発覚の一因となります。会社と顧問契約を結んでいる税理士は、決算書の作成や税務申告の代行を通じて、会社の経理状況をチェックする立場にあります。しかし、社長と税理士の関係が近すぎたり、税理士の監査が形式的なものにとどまっていたりすると、社長の不正を看過してしまうことになりかねません。

さらに、税務署への情報提供から社長の横領が発覚するケースもあります。例えば、会社の経理担当者や元従業員などの内部告発により、社長による不正の存在が税務署に知られることがあります。また、取引先や金融機関からの情報提供を端緒として、税務署が社長の横領疑惑を把握するといったケースも考えられます。

タレコミから社長の不正発覚

税務署への情報提供、いわゆる「タレコミ」から社長の横領が発覚するケースも少なくありません。具体的には、会社の経理担当者や元従業員などの内部告発により、社長による私的流用や経費の水増しといった不正の存在が税務署に知られることがあります。こうした内部告発は、不正を知りながら長年見て見ぬふりをしていた従業員の良心の呵責から行われることもあれば、社長との個人的な確執から行われることもあるようです。

また、取引先や金融機関からの情報提供を端緒として、税務署が社長の横領疑惑を把握するケースもみられます。例えば、仕入先から「社長から現金で支払いを受けたが、正規の経路で処理されていないようだ」といった連絡が税務署にあった場合、社長による横領の可能性が浮上することになります。金融機関からは、社長の個人口座への不自然な入金や、会社口座からの不審な送金といった情報がもたらされることもあるでしょう。

さらに、他の行政機関を通じて社長の不正が税務署に伝えられるケースも考えられます。例えば、警察が社長の脱税容疑で強制捜査に着手した際、押収した会計帳簿から社長による横領の事実が判明し、それが税務署にも共有されるといった流れです。こうしたケースでは、社長は税務署による更正処分を受けるだけでなく、警察から刑事告発されるリスクも高まることになります。

いずれにせよ、税務署へのタレコミは社長の横領を発覚させる有力なきっかけとなります。日頃から会社の経理処理に不正がないか、税理士とともに確認を怠らないことが大切だといえるでしょう。

横領発覚後の税務署の対応

社長の横領が税務調査で発覚した場合、税務署はどのような対応を取るのでしょうか。まず、税務署は社長から事情を聴取し、横領の事実関係を詳しく確認することになります。この際、社長が横領を認めれば、Tax evasionとして重加算税を課されるリスクが高まります。他方、社長が横領を否認する場合、税務署は第三者への反面調査などを通じて、客観的な証拠の収集に乗り出すことになるでしょう。

税務署としては、社長による横領を会社の経理に関する重大な不正と認定し、過少申告加算税や重加算税を課すことで厳正に対処する方針を取ることが一般的です。加えて、社長個人に対しても、横領額を役員報酬や賞与とみなして源泉所得税の納付を求めるといった税務上の指摘を行うことになります。こうした指摘を受けると、社長は会社経営への影響を懸念せざるを得ません。

ただし、社長の横領が常習的なものでなく、金額も比較的少額であれば、税務署が寛大な処置を取ることもあり得ます。例えば、横領相当額を会社の「貸付金」とみなし、社長から会社に対する返済を求めるにとどめるケースです。この場合、会社は社長に対する内部処分を行うことで、税務署の了解を得られることもあるようです。

いずれにしろ、税務署から社長の横領を指摘された場合、会社としては税理士など専門家のアドバイスを受けながら、適切に事態の収拾を図ることが肝要です。社長の処分を先送りにしたり、隠蔽工作に走ったりすれば、税務署の信頼を失うだけでなく、会社の存続さえ危うくなりかねないからです。

社長の横領が会社の税務に及ぼす影響

法人税の修正申告と追徴課税リスク

社長の横領が発覚した場合、会社は法人税の修正申告を余儀なくされるリスクがあります。仮に社長が横領した金額を経費に計上していた場合、その分だけ会社の所得が過少に申告されていたことになるからです。税務署の指摘を受けて修正申告を行えば、不足分の法人税に加えて、延滞税や過少申告加算税などのペナルティを課されることになるでしょう。

また、社長による横領が常習的で、脱税の意図があったと税務署に判断されれば、法人税の追徴課税を受ける恐れもあります。追徴課税とは、過去の申告漏れに対して遡及的に課税することをいいます。例えば、千代田区の会社で社長の横領が数年にわたって行われていたことが税務調査で発覚したとします。この場合、税務署は会社に対し、過去数年分の法人税の修正申告を求めるとともに、重加算税を課すことも検討するはずです。

こうしたリスクを踏まえると、会社としては日頃から適正な経理処理を徹底し、不正の芽を摘んでおくことが何より重要だといえます。経理担当者任せにせず、税理士など外部の専門家の目を通すことも有効でしょう。万一、社長の横領が発覚した場合は、速やかに顧問税理士に相談し、税務署への対応方針を検討する必要があります。事態の深刻さに臆することなく、正直に事実関係を開示し、適切な修正申告を行う姿勢を示すことが肝心だといえるでしょう。

役員税制と認定賞与の不利

社長の横領が発覚した場合、税務署から役員税制に基づく不利な取り扱いを受けるリスクがあります。役員税制とは、法人の役員に対する給与や賞与などの支給について、一定のルールを定めた税制のことをいいます。この税制では、事前に定められた支給基準に基づかない給与や賞与は、原則として損金に算入できないことになっています。

ここで問題となるのが、社長が横領した金額の税務上の評価です。税務署としては、社長が不正に着服した金銭を、役員報酬や賞与の一部とみなす可能性があります。なぜなら、社長は会社から金銭を受け取っている以上、それを給与所得として扱うのが自然だと考えられるからです。そうなると、社長の横領額は「認定賞与」として損金不算入となり、会社は想定外の税負担を強いられることになります。

また、社長の横領が常習的で多額に上る場合、税務署から役員給与の損金算入を全面的に否認されるリスクもあります。役員給与には、定期同額給与など一定の要件を満たすものでなければ損金算入が認められないという規定があるためです。社長の私的流用が横行している状態では、税務署からみて適正な役員給与の支給とはいえないわけです。

このように、社長の横領は役員税制の適用において会社に不利に働く恐れがあります。会社としては、役員報酬の支給基準を明確に定め、社長の恣意的な金銭の流用を防止することが求められます。日頃から顧問税理士と連携し、適切な役員税制の運用を図っておくことが肝要だといえるでしょう。

横領による会社経営へのダメージ

社長の横領は、会社の財務面だけでなく、経営全般に大きなダメージを与えかねません。まず、横領によって会社の資金が不正に流出することで、事業活動に必要な運転資金が枯渇するリスクがあります。特に、中小企業や資金繰りの厳しい会社にとっては、社長の横領は致命傷になりかねないでしょう。場合によっては、資金ショートから倒産に追い込まれる可能性すらあります。

また、社長の信用失墜も会社経営に深刻な影響を及ぼします。社長の不正が明るみに出れば、取引先や金融機関からの信頼を失うだけでなく、従業員のモラルも大きく低下することが予想されます。会社の代表者としての社長の言動は、社内外から厳しく監視されているだけに、一度信用を失えば、それを回復するのは容易ではありません。社長の不正を看過していたと受け取られれば、会社の存続さえ危ぶまれる事態になりかねないのです。

加えて、社長の横領が刑事事件に発展すれば、会社の業務に大きな支障が生じる恐れもあります。捜査機関の強制調査で業務が停滞したり、社長の逮捕により会社の意思決定が滞ったりする事態も考えられます。メディアによる報道で会社のイメージが傷つき、顧客離れや株価の下落を招くリスクもあるでしょう。

以上のように、社長の横領は会社経営に複合的なダメージを与える可能性が高いのです。日頃から税理士等の専門家と連携し、不正のサインを見逃さない健全な経営体制の構築が何より重要だといえます。社長の独断専行を許さず、ガバナンスの効いた組織づくりを進めることが、会社の持続的発展のカギを握るのではないでしょうか。

横領発覚後の会社の対処法と注意点

事実確認と証拠保全

社長の横領が発覚した場合、会社はまず事実関係の確認に全力を挙げる必要があります。具体的には、社長の不正の手口や横領額、関与した人物の有無などについて、客観的な証拠の収集と分析を急ぐことが求められます。この際、社内の経理担当者だけでなく、顧問税理士など外部の専門家の協力を仰ぐことも有効でしょう。公正な立場から調査を進められる専門家の目を通すことで、事実関係をより正確に把握できるはずです。

また、証拠の保全も極めて重要な作業になります。例えば、社長が横領に使用した預金通帳や印鑑、あるいは不正を示唆するメモや録音データなどを確実に押さえておく必要があります。ただし、無断で社長の私物を持ち出したり、プライバシーを侵害したりすることのないよう、慎重に行動することが肝心です。弁護士など法律の専門家に相談しながら、適法かつ迅速に証拠保全を進めることが求められるでしょう。

さらに、事実確認の過程では、社長以外の関与者の有無にも注意を払う必要があります。経理担当者など、社長の不正を補助した社員がいなかったか、取引先など社外の協力者がいなかったかを調べ上げることが重要です。安易に社長だけの問題と決めつけず、不正のネットワークを洗い出す作業が欠かせません。

こうした事実確認と証拠保全は、刑事告発や損害賠償請求など、その後の法的手続きを有利に進める上で不可欠のプロセスだといえます。会社としては、時間との勝負であることを意識し、迅速かつ慎重に調査を進めることが肝要だといえるでしょう。

刑事告訴と損害賠償請求の検討

社長の横領の事実関係が明らかになった段階で、会社としては法的措置の検討を始める必要があります。具体的には、社長に対する刑事告訴と損害賠償請求の是非について、弁護士など法律の専門家と協議することが求められます。刑事告訴とは、会社が捜査機関に対し、社長の業務上横領罪などの犯罪事実を申告し、刑事処分を求めることをいいます。損害賠償請求とは、社長の不正行為によって会社が被った財産的損害について、民事裁判などを通じて賠償を求めることをいいます。

会社が刑事告訴に踏み切るかどうかは、慎重な判断が求められます。告訴に伴い社長の逮捕や起訴につながれば、会社の信用失墜は避けられません。また、捜査の過程で会社の機密情報が流出するリスクもあります。他方で、不正経理への関与を疑われるなど、会社の刑事責任が問われる恐れがある場合は、いち早く告訴に踏み切ることで、会社の潔白性をアピールできるメリットもあります。会社は顧問弁護士とよく相談した上で、メリットとデメリットを比較考量し、適切な判断を下す必要があるでしょう。

損害賠償請求についても、同様に慎重な検討が求められます。会社は社長から確実に賠償を受けられるのか、訴訟などの法的手続きにどの程度の費用と時間がかかるのかといった観点から、請求の是非を判断する必要があります。特に、社長に賠償能力がない場合や、横領額が少額の場合は、訴訟コストに見合った賠償が得られない恐れがあります。こうしたケースでは、損害賠償請求を見送り、社長の退任や減俸などの内部処分で対応するのが賢明かもしれません。

いずれにしろ、刑事告訴と損害賠償請求の検討に際しては、弁護士など法律の専門家の助言が不可欠だといえます。税理士とも連携しつつ、会社の利益を最優先に、法的措置の要否を慎重に見極めることが肝心だといえるでしょう。

適切な修正申告と追徴税納付

社長の横領が発覚した場合、会社は税務署に対する適切な修正申告と、追徴税の納付を迅速に行う必要があります。先述のとおり、社長が着服した金額は会社の所得から除外されるべきものですから、その分、過去の法人税の申告額は過少となっているはずです。放置すれば、会社は税務署から指摘を受けた上、加算税を課されるリスクが高まります。このリスクを回避するには、会社からのアクションが欠かせないのです。

まずは、顧問税理士など専門家の協力を得て、過去の申告内容を精査し、修正申告の要否を検討することが重要です。その上で、修正申告が必要と判断された場合は、速やかに税務署への届出と納税を済ませる必要があります。この際、修正申告には社長の不正経理に関する事情説明書や、不正の再発防止策を記した文書などを添付しておくと良いでしょう。会社の適正申告への姿勢を税務署にアピールすることで、加算税の軽減などが期待できるかもしれません。

ただし、追徴課税の決定を受けるまでは、むやみに納税せず、税理士の助言に従って慎重に行動することが賢明です。追徴税額の計算には複雑な税法の解釈が必要なため、専門家の判断を仰がずに独自に納税すると、かえって無用のトラブルを招く恐れがあります。特に、重加算税の対象となるような悪質なケースでは、税務署との交渉の巧拙が追徴税額に大きく影響することも考えられます。会社は顧問税理士との緊密な連携の下、適切な修正申告と追徴税納付に向けて慎重に行動する必要があります。

いずれにしろ、社長による不正経理が発覚した以上、会社には税務署に対する説明責任が生じることを意識すべきでしょう。事実関係を正直に開示し、誠意を持って修正申告と納税に臨む姿勢が何より重要だといえます。事態の収拾に手間取れば、税務署の信頼を失うだけでなく、会社の存続さえ危うくなりかねないのです。

外部専門家連携と情報管理

社長の横領発覚後の事態収拾には、外部の専門家との連携が不可欠です。特に、顧問税理士や弁護士など、税務と法律の専門知識を持つ専門家の助言は、会社の対応を適切なものにする上で欠かせません。税理士には、修正申告の要否や追徴税リスクの判定、税務署への説明資料の作成など、税務面でのサポートを期待することができるでしょう。弁護士には、不正の事実確認、証拠保全、刑事告訴や損害賠償請求の是非の検討など、法的措置に関する助言を仰ぐことが有効です。

会社としては、こうした専門家との連携体制を早期に構築し、一丸となって事態の打開を図ることが肝心だといえます。社長の不正を矮小化したり隠蔽したりせず、専門家に正直に事実を伝え、客観的な判断を仰ぐ姿勢が重要です。専門家が示す解決策に誠実に向き合い、着実に実行していく覚悟が会社には求められるでしょう。

その一方で、外部専門家に関する情報管理も怠ってはなりません。社長の不正を調査したり、法的措置を検討したりする過程では、会社の機密情報を専門家と共有する必要が出てきます。その際、情報漏洩リスクを最小限に抑えるため、守秘義務契約を交わすなど、適切な対策を施すことが重要です。専門家を経由して、会社の不利益になり得る情報が外部に流出することのないよう、情報管理には細心の注意を払うべきだといえます。

加えて、役員や従業員に対する情報管理の徹底も肝要です。社長の不正を知った役員や従業員が、安易に外部に情報をもらすことのないよう、厳重な口止めが必要不可欠だといえます。重要な局面では、書面での守秘義務誓約を求めることも検討に値するでしょう。会社の信用と利益を守るためにも、情報管理の重要性を組織全体で認識することが何より大切だと考えます。

社長の不正を防止する社内体制の構築

牽制機能強化とモニタリング

社長の横領を防止するには、社内の牽制機能を高め、日常的なモニタリングを強化することが重要です。例えば、経理部門の権限を社長から独立させ、社長の経費処理や資金移動をチェックできる体制を整備することが有効でしょう。経理責任者には社長の意向に左右されない人物を登用し、毅然とした姿勢で不正を監視する役割を担ってもらう必要があります。こうした社内けん制を効かせるためには、取締役会や監査役会の機能強化も欠かせません。

また、会計監査人など外部の専門家を活用し、定期的な監査を実施することも重要な施策だといえます。公認会計士や税理士など、会計の専門家による外部監査を導入することで、社長の不正を見抜く機会が増えることが期待できます。監査報告書で指摘された問題点については、経営陣が真摯に受け止め、速やかに改善措置を講じるべきです。監査を通じて、社内の問題点を可視化し、不正を許さない企業風土を醸成していくことが何より重要だといえるでしょう。

さらに、内部通報制度の拡充も不正防止に有効な手立てだと考えます。社員からの不正の告発を会社が適切に処理し、通報者の保護を徹底することで、社長の不正を早期に発見し、未然に防ぐことが可能になります。通報窓口を社外の弁護士事務所に設置するなど、通報しやすい環境を整えることも検討に値するでしょう。

以上のように、社長の不正を防止するには、社内外の牽制機能を強化し、日常的なモニタリングを怠らないことが肝要だといえます。こうした地道な取り組みの積み重ねが、不正を許さない企業文化の形成につながるはずです。

内部通報制度の整備・活用

社長の不正を早期に発見し、未然に防止するには、内部通報制度の整備と活用が欠かせません。内部通報制度とは、会社内で不正行為を知った社員が、その事実を会社に通報する仕組みのことをいいます。会社は通報を受けた事実について調査を行い、不正の有無を確認します。不正が明らかになった場合は、然るべき措置を講じることになります。

内部通報制度が有効に機能するには、まず社員が安心して通報できる環境の整備が重要です。例えば、通報者のプライバシーを最大限に尊重し、不利益な扱いを受けることのないよう、会社として明確に宣言することが求められます。加えて、通報の受付窓口を社内だけでなく、社外の弁護士事務所などにも設置することで、通報のハードルを下げることも有効でしょう。通報者の心理的負担を軽減する工夫が何より大切だといえます。

また、内部通報制度の存在を社員に広く周知し、日頃から制度の活用を促すことも重要です。定期的な社内研修などを通じて、内部通報の意義や通報方法について丁寧に説明し、社員の理解を深める取り組みが求められます。加えて、通報によって不正が発覚し、会社が適切な措置を講じた事例などを社内で共有することで、制度への信頼感を高めることも有効だと考えます。

さらに、寄せられた通報に対して、会社が誠実に対応することも欠かせません。たとえ経営トップの不正であっても、事実関係を曖昧にせず、毅然とした姿勢で調査に臨むべきです。調査の結果、不正の事実が明らかになった場合は、然るべき処分を行い、再発防止策を講じることが肝要です。会社の姿勢が問われる局面だけに、トップ自ら範を示すことが何より重要だといえましょう。

こうした内部通報制度の整備・活用は、社長の不正を防止する有力な施策の一つだといえます。社員の目を通して不正の芽を早期に摘み取ることが可能になるだけでなく、経営の透明性を高め、会社への信頼感を醸成することにもつながるはずです。会社は内部通報制度の重要性を認識し、実効性の高い運用を図っていく必要があります。

コンプライアンス教育と意識改革

社長の不正を根絶するには、会社全体のコンプライアンス意識を高め、社員一人ひとりが不正を許さない意識を持つことが何より重要だといえます。その意味で、全社的なコンプライアンス教育の実施と、社員の意識改革を促す取り組みは、不正防止の観点から欠かせない施策だと考えます。

まずは、経営トップ自らがコンプライアンスの重要性を説き、率先して法令遵守の姿勢を示すことが求められます。社長自身が不正を行っていては、社員の意識改革は望めません。トップが高い倫理観を持ち、コンプライアンス最優先の経営方針を明確に打ち出すことが、社員の意識を変える第一歩になるはずです。

加えて、定期的なコンプライアンス研修の実施も重要な施策だといえます。会社の業務に関連する法令や、社内規程の内容について、具体的な事例を交えて分かりやすく説明することが求められます。特に、横領など不正経理のリスクについては、その弊害や処分の重大性を丁寧に解説し、社員の意識を喚起することが肝心です。研修の内容は、税理士など外部の専門家の助言を受けながら、充実したものにしていくことが望ましいでしょう。

また、コンプライアンス意識の浸透度合いを確認するための取り組みも必要不可欠だと考えます。例えば、社員アンケートや面談などを通じて、一人ひとりのコンプライアンス意識をくみ取り、研修の効果を検証することが有効でしょう。課題が明らかになった場合は、追加の研修を実施するなど、意識改革に向けた継続的な働きかけが求められます。

さらに、コンプライアンス意識の高い社員を評価・処遇する仕組みづくりも重要な施策だといえます。法令遵守の姿勢を人事考課の項目に加えたり、不正防止に貢献した社員を表彰したりすることで、コンプライアンス重視の組織文化を醸成することが可能になるでしょう。不正を許さないという会社の本気度を社員に示すことで、意識改革を後押しする効果が期待できます。

社長の不正を防止するには、こうしたコンプライアンス教育と意識改革の取り組みを地道に続けていくことが欠かせません。一朝一夕には難しいかもしれませんが、トップのリーダーシップの下、全社一丸となって不正防止に取り組む姿勢を示し続けることが何より重要だと考えます。

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社長の横領が発覚した際の会社の対処法のまとめ

社長の横領が発覚した場合、会社はまず事実関係の確認と証拠の保全に努める必要があります。税務署の調査で不正が明らかになれば、修正申告と追徴税の納付が求められるでしょう。

千代田区の会社であれば、顧問税理士と連携しながら、適切な税務対応を図ることが肝心です。また、社長の責任を問うため、刑事告訴や損害賠償請求の検討も欠かせません。

再発防止に向けては、内部統制の強化や牽制機能の整備など、抜本的な社内体制の見直しが急務となるはずです。社長のみならず、役員や社員のコンプライアンス意識を高めることで、二度と不正を起こさせない組織風土を醸成していくことが何より重要だといえるでしょう。

項目 内容
事実確認と証拠保全 不正の手口や横領額、関与者の有無などを客観的に調査し、証拠を押さえる。
税務署への対応 修正申告と追徴税の納付を適切に行う。重加算税のリスクにも留意する。
刑事告訴と損害賠償請求 社長の刑事責任を問うとともに、会社の損害回復を図るため、法的措置を検討する。
再発防止策の構築 内部統制の強化、牽制機能の整備、コンプライアンス教育の徹底などに取り組む。